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及川に揺らされて 4

「先生、ホントに何もないんですね」
「男の一人暮らしだからな。」
「身だしなみもインテリアもセンスを感じるのに、
生きる術には無頓着なんですか」
「食えれば何でもいいよ」







じゃあ明日から出勤で、という話をしたら


本当に来やがった。


いや、俺が呼んだんだけど。


拍手[1回]



実際、仕事には集中しようと思っていた。
締切間近の案件もあるし、
事務処理だって溜まってた。

こき使ってやろうと思っていたけれど案外よく働いてくれるので
俺がどうこう言うまでもなかった。
ちょっと物足りない。



仕事中、
リビングやキッチンから、遠く音が聞こえてくるのには多少気が散った
誰かが居るという状況に慣れないんだと思う。
どうにも進みが悪いような気がして
作業用BGMを流していたら
いつの間にかガッツリ集中していたらしい。

コーヒーの香りが鼻をかすめて
ようやく、及川が側でパソコンを覗きこんでいることに気がついた。

「おまっ…いつからそこに!」
「今はさっきから」
「…はぁ?」
「何度か覗きに来たんだけど全然気付いてくれなくて」

まじかよー。心臓に悪いなー
ていうか、は、恥ずかしいな。
うわ!太もも!パンツも太ももも描いてんじゃん俺ッ!!
ダメだろコレ


「見んなよ!誰が入っていいって言ったんだ!!」
「ドア開けてる方が悪いでしょ」
「閉鎖的なのはキライなんだよ。家主の自由だろ!」
「えー。ちょっと位いいじゃん」
「よくないよくない。見るな。仕事戻れ」
「あぁ、そうそう!もうすぐお昼ご飯できますので。
コーヒーはここに置いて大丈夫ですか?」




……そうか、そんな時間か。
日頃、めったに自炊もしなきゃ、時間も忘れて没頭することもあるから

て、手料理とか、何だかむず痒い気分だ。




「…じゃあ、まあ…俺もちょっと手伝うよ」
「あら先生!別にいいのに~」

言葉はそう言いつつも、及川は背中をルンルンさせてキッチンへと戻って行く。


むず痒い反面、実のところ、ちょっと不安。
だって こんな及川だろ?
オフィスのコピーも失敗しそうじゃないか。
任せて大丈夫だったんだろうか
いろんな意味で一網打尽にできそうだ。


「では先生は食器を出してください。サラダは盛り付け終えたらリビングへ持って行ってください。お箸もお願いしまーす」
テキパキとこなしていく及川。
必要最低限の生活空間に一気に彩りが加わった




「及川、俺、お前をみくびってた」
「ふふふ。伊達にダイエット成功させてませんから。
人は口から摂取した物でしか造られないって、Gacktも言ってますからね。
食事大事!」

ドヤ~と言いながら
正に満面のドヤ顔をかます。






あるじゃん。及川
こういうこと、出来んじゃん。
ふざけたヤツだけど
まぁちょっとは認めてやろう




いつの間にか買い出しにも行っていたらしい。
声を掛けたが無反応だったとか。
それ、危ないな、俺。
どれだけ集中してんだよ。
気をつけないと…もっとヤバい物を見られることに、なる!





昼食も終え、さてもう一仕事と取り掛かろうとした
その時


ピンポーン


見に覚えのない訪問者の来訪を告げられた。
怪しみながら二人でインターホンの画面を覗くと
そこには

「センセ!この間のアレ、届けにきましたー」



焼けた肌の筋肉質の男が
カメラに向かってヒラヒラと手を降り
爽やかな笑顔を向けていた。

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