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及川に揺らされて 3

「掃除もします。料理も洗濯もします。ゴミもちゃんと分別するし、なんなら肩たたきも…」
「ちょっ…ちょっと待て。え?…何故そうなる?」

どこからそんな発想が生まれたのか
全くもって意味が解らない。



「あなたは過去、

拍手[3回]

私にダイエットを促し
その結果スキルアップの意欲を失わせてしまった為、過大なる責任をとっていただきたい。」
「何もっともらしい事言ってるつもりだ?」
「まぁだから、ダイエットをしていなかったら、もしかしたらバリバリのキャリアウーマンなっていたかもしれない!」
「いや、デブがバリバリ動いてたら怖ぇよ」

えぇー…ツッコミ所 満載すぎて。
どうすりゃいいんだ……


「すみません。こんな上から目線で物を頼む筋合いは無いですよね」
「わかってんじゃん」
「きっと冗談だと受け取られてしまうかもしれないのでフリダシに戻ります」
「戻るのか!」

「私を雇っていただけないでしょうか!!」






そこは、冗談じゃないんだな。

「期間限定でいいんです。次の仕事が見つかるまで。
このままだと私、文字通り 路頭に迷ってしまいます!」
「迷えばいいだろ。それも人生経験だ」
「こんなこと頼めるの、大輔くんしかいないの!」
「…“こんな風に頼んだら男はイチコロ”スキルかそれは?」

目を逸らしてチッと舌打ちをされた。
ええぇ。マジだったのかよ…


「……そもそも俺、探してないし、必要ないんだけど。」
「わかってます。絵心もないのでアシスタントすら出来ないですが…雑用だったら何でもします」
「……」

とりあえず、警戒心MAX。
だってなぁ。
万が一、もしそうなったら
こんなエログッズまみれの男の部屋に、2人で1日中、
篭もりっきりってことになる
俺が女なら絶対にイヤだ。

及川が、何を考えているかわからない。
さっき舌打ちされたし。



「普通は、仕事先紹介してくれって頼むトコじゃないのか?」

及川はポカーンと、考えもしなかったという顔をしている。

「…そっかぁ。そうだよね。あ、でも、ココで働きたいです」

「何でそうなるんだよ!」


押しても帰ってくる。まさに七転び八起き。
ダルマだダルマ。
あの重心がおかしい、中身がすっからかんの奴。
お、ちょっと似てるかも。



「こんな所で?ホントにどんな仕事してるか理解してる?
お前がここに居ること自体が、まずおかしいんだよ。
調子に乗るな。もういい加減帰れ」

「ま、待って!!!」


部屋の外へ追い出そうとしたら
仁王立ちになって入り口を立ち塞がれた。
まるで逃がすまいと。



「私は、あなたの絵に惹かれたんです。それがどんなタッチだろうと
どんな意味を持とうと。」






いつも、何だか地に足の着いていない及川が
ひとこと一言
突き刺さるほどの真剣な眼差しを俺にくれる
どうしたんだよ、ダルマのくせに

……もしかしたら、今、すごいことを言われてるのかもしれない。




「仕事は仕事でしょ。
私は七瀬川たくみ先生の絵が好きだし、尊敬してる。
アダルトだろうが何だろうが、それで人を喜ばせてるクリエイターさんじゃないですか。
人の役に立っていて、必要とされてる。
私は、立派なお仕事をされていると思いますが。」








見透かされていた。
頭の中でループに陥っていた自問自答


何か胸の辺りに引っかかり続けていた
欲にまみれた提供。

頭では仕事だと割り切っているつもりだった

けれど
こう、他人から言われると
何だか救われた気分になれるもんだな


ちょっと大袈裟か。








あーあ
こんないい女なのに。
企業様はどこを見ているのか








「ごめんなさい。生意気だね私。」

「いや……まぁ、ありがとう」

「結局、ただ応援したいってだけだね私は。」

冷静に頭の中の整理ができたのか
明るく苦笑いを浮かべながら
ようやく客観的になってくれた


「いやいやホント、よく考えたら私、何て無茶なお願いしてるんだろ!」
「本当に。」
「めちゃくちゃ困らせちゃってるね!」
「ようやく気付いたか」
「そんな簡単に雇用問題を出すなって感じだよね~」
「まあな。」
「フリーのイラストレーターって、そんな収入にもならないのに、なんてお願いしてんだろうね!ごめんね!」









カチン。



プライドがメラメラと燃え出した。

今、何て言った?


おい。
これでも一応
名の通った
手に職をつけたイラストレーターなんだけど。






「てめぇ一人ぐらい問題じゃねぇんだよ」

こんなに言わせて、漢が 廃る。

「ちょうど、仕事に集中しようとしてたところだ」

女の一人や二人守れねぇで、自分の仕事を恥じてる場合じゃない。




「こき使ってやるからな。」

覚悟してかかれ


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